JR東日本 「オリエントエクスプレス’88」

オリエント・エクスプレス ’88(ORIENT EXPRESS ’88)はフジテレビが開局30周年を記念して走らせたイベント列車です。
あのオリエント急行を日本まで走らせるというとてつもない企画で関係者のご苦労が忍ばれます。
1988年9月7日、フランスのパリ・リヨン駅を発車。
「オリエント急行東京行き」は香港までの約14,600kmを無事走行。
香港には9月26日に到着しました。
香港からは船積みされ下松港に10月6日入港しました。
日立製作所笠戸工場で台車の交換等整備をするためです。
重量級の車体を支えるためバネを強化したTR47Aが用意されました。
また車輪径は800mmとして車体高さを調整しています。
10月17日広島を出発、終着駅の東京には18日に定刻通り到着しました。
以後12月25日まで北海道から四国九州まで日本各地をツアー走行しました

JR東日本 日立オリエントエクスプレス’88

牽引機 EF65-1125

撮影:1988.11.6 大阪駅

形式:WSP 4158 プルマンカー(食堂車)

プルマンカー(食堂車)1929年製  「プルマン」は食卓を持つ高級座席車。
座席数28 調理室はありません。料理は3354から提供されました
寝台定員100に対し食堂はこのプルマンとプレジデンシャルで58席なので 二交替制で食事をされたと思われます。
なお1993年 イントラフルーク社は経営難のためオリエント急行の客車を売却。
4158は箱根のラリック美術館に保存されています。

形式:WR 3354 プレデンシャル(食堂車)

食堂車:元フランス大統領専用車「プレジデンシャル」。1927年製
座席数30 厨房の火力は石炭です。もちろん特例。
重量が57tと重すぎたため日本では冷房装置を撤去
それでも55tで編成中最大。

形式:ARP 4146 バー車

座席数30のバー・サロン車です。
ピアノがあり専属のピアニストも乗務しました。1929年製

形式:WLA LX16 3472 寝台車

寝台車:1人個室×4部屋・2人個室×6部屋 1929年製

形式:WLA LX16 3480 寝台車

寝台車:1人個室×4部屋・2人個室×6部屋 1929年製
暖房は石炭焚きボイラーからの温水暖房です。もちろん特例。

形式:WLA LX16 3487 寝台車

寝台車:1人個室×4部屋・2人個室×6部屋 1929年製

形式:WLA LX16 3537 寝台車

寝台車:1人個室×4部屋・2人個室×6部屋 1929年製

形式:WLA LX16 3542 寝台車

寝台車:1人個室×4部屋・2人個室×6部屋 1929年製

形式:WLA LX20 3551 寝台車

2人個室×10部屋  1929年製

形式:WLA YU 3909 スタッフ用寝台車

スタッフ専用寝台車 1949年製
YUタイプは3人室×4、2人室×7の定員26名。

形式:D 1286 荷物車

荷物車:本来は旅客の手荷物を運ぶものと思いますが、調理準備室・工作室・倉庫などとして使われました。
また狭軌の台車では車軸発電機が使えず、この車にディーゼル発電機を積んで電気を供給しました。
屋根上のキューポラは車両限界を超えてしまうので、国内用に背の低いものが用意されました。

形式:オニ23形 オニ23-1 控車 ハイビジョンシアターカー

ナハネフ23-8を改造しオリエントエクスプレスの客車と連結するための連結器を備えた控車。
日立が開発していた
ハイビジョンでオリエント急行の映像を上映するシアターカーとして使用されました。
1968年製 列車の運行終了後廃車。

形式:マニ50形2000番台 マニ50-2236 控車

マニ50形を改造しオリエントエクスプレスの客車と連結するための連結器を備えた控車。
荷物車としてリネンや食材などを積み込んでいます。
1981年製 列車の運行終了後は復元され1996年に廃車。

参考:ノーブルジョーカーのHP

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