「スワップ!?」京阪 6014↔7004 (珍車ギャラリー#013)

「スワップ!?」京阪 6014↔7004 (珍車ギャラリー#013)

6000系 14F VVVFインバータ制御試験車

京阪の6000系が、複電圧車として登場したというのはご存じでしょうか。
軌道法で出発した京阪は、1983年までなんと600V(=路面電車級)だったのです。
それでいて7両編成の冷房車が、複々線の本線をがんがん走っていたのですから、
それはほんとにすごいことだったというべきでしょう。

6000系は1983年に新造された、アルミ合金製車体の界磁位相制御車です。
京阪線の1500V昇圧に際し、昇圧改造できなかった旧性能車の代替用として新造されました。
01~05Fは600V車として複電圧仕様で登場しています。
車体長を200mm延伸させたアルミ合金製車体は、以後の京阪電車に引き継がれます。
6000系は、新時代の京阪のイメージを確立した系列といえるでしょう。
それと忘れてはいけないのは6014Fです。
昇圧から5年後の1988年。
増備された6次車は当然1500V車ですが、京都よりの4両ユニットをVVVF制御にしたのです。
下の写真がそれですが、同じ箱形の出っ張りを3つ連ねた床下の機器をご確認いただけるでしょうか。

6000系VVVFインバータ制御試験車 14F① 6014-Ⅰ Mc1

7000系 VVVFインバータ制御車

1989年、7000系が、鴨東線開通に伴う新車としてデビューしました。
アルミ合金製車体のインバータ電車です。
6014での実績を元に当初よりVVVF制御が搭載されました。
省エネ・省力化車両で補助電源装置も静止型インバータ(SIV)となっています。
車体は6000系がベースですが、マスクは丸顔から角顔に変わりました。

7000系7連 03F⑦ 7053 Mc2

そして1993年に登場した第4編成では、6014の試作ユニットをふくむ3両を7000番台に改番。
これを京都寄りに編入してしまったのです。
VVVF制御は7000系、界磁位相制御は6000系とすっきりさせたわけですね。
でも、6014の試作車ユニット3両が抜けてしまったのをどうにかしなければなりません。

同年、穴埋めのため新6014ほか3両が新製されます。
わざわざ旧型の6000系のデザインにするわけもなく7000系のを引き継いでいます。

6000系  14F① 6014-Ⅱ(7000系タイプ) Mc1

京阪 6000系 8両編成 編成表
←出町柳                淀屋橋→
6014F:6014-6114-6614-6514-6764-6564-6164-6064
Mc1-M2-T-T2-T3-T1-M1-Mc2  撮影場所:門真市

7000系(6000系編入車)04F① 7004 Mc3

撮影場所:

そんなわけで6000系の顔をした7000系と、
7000系の顔をした6000系が存在するということになってしまったのです。

7000系(6000系編入車)04F① 7004 新塗装車

京阪 7000系 7両編成 編成表
←出町柳                淀屋橋→
7004F:7004-7504-7104-7604-7554-7654-7054
Mc3-T5-M4-T4′-T3′-T1′-Mc2′    撮影場所:中書島

 

-鉄道車両写真集-  
  7000系  7200系  6000系 へJUNP

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