2000系気動車「TSE」は1989年に富士重工業で製作された試作車(3両)です。
JR四国は設立当初、整備されつつある高速道路網に乗客を奪われるという危機感を強く持っていました。
「TSE」(“Trans Shikoku Experimental”(四国横断実験)の略)と名付けられた2000系試作車は急勾配・急カーブが続く土讃線で速度をUPさせるためJR四国が社運をかけてJR総研と共同で開発したものです。
あらかじめ走行線区の線形データを記憶させ それに合わせて車体を傾斜させる制御付振り子方式を採用しました。
エンジンはコマツ製のSA6D125H形で出力は330ps。最高運転速度は120km/hです。
『2000系』という国鉄時代とはうって変わった形式が付与されました。
1989年3月 試作車「TSE」は臨時列車「南風」51・52号「しまんと」51・52号として営業運転を始めました。
1990年に量産車改造されています。
2001、2101は2019年3月に廃車、多度津工場に保管されています。
2201は2018年12月に廃車、解体されたようです。
JR四国 2000系試作車 TSE 特急「南風」
TSE 試作車① 2000形 2001
2000形はトイレ・洗面所付き。 定員は46名
TSE 試作車② 2200形 2201
2200形には業務用室、車販準備室、車掌室、電話室(2000年に撤去)が設置されていました。定員54名。
TSE 試作車③ 2100形 2101
2100形の定員は48名。トイレ・洗面所付き。
登場時は2分割式プラグドアの貫通扉が設置されています。
量産改造時に幌とプラグドアレールを撤去、非貫通化されました。
また連結器も密着連結器+電気連結器に変更されています。 撮影1990.8:宇多津
TSE 量産改造車① 2000形 2001
TSE 量産改造車② 2200形 2201
TSE 量産改造車③ 2100形 2101
撮影2003.3:高知
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