10020系は1961.64年に日車で製造されました。14780系(1956~58年製)に次ぐ地鉄オリジナル車両です。
(100ではじまるということで100馬力のモータをもつ電動車です。正式にはモハをつけるべきですが省略します)
いわゆる日車タイプの18m2扉車で 地鉄で初めてMMユニット(1C8M)方式を採用しています。当初、Mc-T-M’cの3両固定編成でサハ220形が連結されていました。
14780系は1M1Tでしたのでパワーを2/3にしても問題ないという判断です。しかし5年後の1969年にサハ220形を外して2両固定としています。
観光シーズンや多客時はともかく閑散時には3連では持て余すことになります。増解結することで車両運用を効率化することにしたのです。
1970年4月には季節列車ではありますが 大阪から急行「立山」が475系3連で乗り入れてくるということも背景にあったのではないでしょうか。
3編成3両あったサハ220形は運転台を設置、Tc化しクハ170形171・173・174となりました。*172については次回とりあげます。
ここでは 2連固定編成(Mc-M’c)となった10020系と174をUPしています。
なお 171は14720系のTcに、173・174は1995年にクハ170形から分割し増結用のクハ173形に変更されています。
モハ10020形の足回りは モータこそTDK-824-1(75kw×4)と出力を控えめにしていますが 中空軸平行カルダン駆動の抵抗制御車です。
制御器はES-571、台車は10021Fが NA-303、10022、23Fが NA-313でした。枕バネにベローズ形空気バネを用いたもので乗り心地をUPしています。
座席は扉間が転換クロスシートとなりました。車端部はロングシートですが、座席数は14780系と同じ60です。
識別ポイントは正面2枚窓であることに加え側窓の形状が14760系とは違うことがあげられます。ちなみに外見から14720系と識別することは困難です。
特急運用に充当されましたが、14760形が1981年から増備されると 非冷房車である10020形は特急運用から外される傾向にありました。
10020系も1993年までに全車冷房化されました。その際、営団3000系のFS-510に変更されています。主電動機もMB-3054A(75kw)に変更されました。
(クハ173、174はそのままNA-313Tを使用)ブレーキはHSC-Dでおなじです。
冷房改造されたとはいえ 冷房装置が10500kcal/h×3と他車に比べて能力が低くく夏場に特急運用されることはあまりなかったようです。
さらにワンマン化改造されなかったこともあって晩年はラッシュ時に限定運用されるようになりました。
2005年に第1編成、2006年に第2編成が除籍され、最後まで残っていた第3編成も2019年に引退し姿を消しました。
富山地方鉄道 10020系 2両編成 編成表
←①電鉄富山 ②→
10021-10022 ~ 10025-10026 Mc-Mc
参照 私鉄車両編成表90年版
10021F① Mc1 特急色 モハ10021 NA303台車 非冷房車

10021F② Mc2 特急色 モハ10022 NA303台車 非冷房車

撮影1988.11?:稲荷町
モハ10020形 モハ10021(22) 1961年日車製
18.550:2.744:4.150(3.880) 32.05 t 130名 60席
制御器:ES-571 A改 モータ:TDK-824-1 75kw×4
台車: NA303 ブレーキ:HSC-D
参考文献:鉄道ピクトリアル#461 1986.3 *1992年冷房化、データは非冷房時のもの
10023F① Mc1 標準色 モハ10023 FS-510台車 冷房改造車

10023F② Mc2 標準色 モハ10024 FS-510台車 冷房改造車

撮影1997年8月:稲荷町
モハ10020形 モハ10023(24) 1964年日車製
18.550:2.800:4.150(4.025) 36.0 t 111名 56席
制御器:ES-571 D モータ:MB-3054 75kw×4
台車: FS510 ブレーキ:HSC-D
参考文献:鉄道ピクトリアル#701 2001.5 *1992年冷房化
10020系増結用Tc クハ173 形 特急色 クハ174 NA313T台車

撮影1983.7:立山
クハ173形(クハ173・クハ174)
1969年の輸送需要見直しに伴い、10020形02F03Fに組みこまれていたサハ223、サハ224に先頭車化改造を行った増結用Tcです。
また14790形と連結し2両編成の運用もありました。1980年代後半に冷房改造されました。
床下には電動発電機を搭載、単独での冷房使用が可能です。
サハ220形には両開きの大きな貫通路がありましたが、地鉄の先頭車は当時すべて非貫通車です。貫通路はふさがれて窓がはめ込まれました。
10020系増結用Tc クハ173形 特急色 クハ174 連結面

撮影2015.3:稲荷町
増結用のため貫通扉はなく、連結面にはセンターピラーの固定窓があります。
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