モハ20形は参考文献(鉄道ピクトリアル#461)によると1930(昭和5)年に福武電気鉄道モハ11形として日車で2両製造されたとあります。
福武電気鉄道由来の車両は当初「デハ」ではないかと思われるのですが…。それはさておき
モハ11形は15m級半鋼製の両運転台車で日車が地方鉄道向けにデザインした規格形電車のひとつです。
同様の規格形電車は琴平電鉄3000形、一畑電気鉄道デハ1形などがあります。しかし台車をはじめ電装品などは様々です。
モハ11形の台車は日車の釣合梁式 Dシリーズ台車です。制御器はES517。こちらは東洋電機製で電動カム軸方式による手動加速制御です。主電動機は三菱製 MB-104Aを2個装備していました。
福武電気鉄道は戦時中に南越鉄道・鯖浦電気鉄道を合併し福井鉄道と社名を変更しています。結果車番の重複が生じたため1947(昭和22)年に全車対象で改番されモハ20形と改められました。福武線では2両連結、鯖浦線では単行で使用されていたようです。
1970年に片運転台化され 2両固定編成となりました。その際 モハ22のモーターはモハ21に移され モハ21+クハ21となっています。
さて1970年当時、福井鉄道では200形連接車をはじめ2連、正確に言えば2車体で運行するのが原則となっていました。
常にペアで使用するわけですから編成毎に管理できればいいので 別に番号を分ける必要はないのです。このことから福井鉄道では独自の番号割り振りがなされています。
200形では201-1+201-2と武生よりにハイフン1を、田原町よりにはハイフン2を、割り振っています。
それなら20形は21-1+21-2にすれば何の問題もありません。しかし福井鉄道にはもう一つの流儀があります。
200形はMc+Mcの編成です。しかし20形はMc+Tcの編成です。
この場合は動力系がMcに集中するわけでハイフンをつけて区別する必要はないという発想をするのです。というわけで同じ21番となっています。
20形は静岡から300形が導入された1986年7月に廃車されました。
福井鉄道 20形 2両編成 編成表
←武生新 田原町→
モハ21+クハ21 Mc -Tc (Mcはモハ20形、Tcはクハ20形) 1編成のみ
参考:私鉄車両編成表83年版
モハ20形 モハ21

撮影場所:武生新
形式 モハ20 21 もと福武電気鉄道:1930(昭和5)年 日車製
福井鉄道編入後、1947年にモハ20形に 1970年に片運転台化 2両固定編成(モハ21+クハ21)に
14.660: 2.661:4.155 31.5 t 100名44席
台車: D-14 モーター:MB-104A (78.75kw ×4 ) 制御器:ES517 ブレーキ:SME
参考文献:鉄道ピクトリアル#461 1986.3
クハ20形 クハ21

撮影:武生新 1981年
形式 クハ20 21 もと福武電気鉄道モハ22:1930(昭和5)年 日車製
昭和22年に福井鉄道編入 1970年に片運転台化 2両固定編成(モハ21+クハ21)に、モハ22のモーターはモハ21に移設。
14.660: 2.661:4.155 31.5 t 100名44席
台車: TR-10改 ブレーキ:SME
参考文献:鉄道ピクトリアル#461 1986.3
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