600形はもと東京急行電鉄デハ80形(87 – 90)です。デハ80形は 1950~1953年に 日立、東横製作所、川車で28両が製造されました。81~86は新製、87~108は旧型車の鋼体化改造車です。
江ノ電にやって来たのは1953年製の鋼体化改造車です。→東急世田谷線80形 ツリカケ駆動車
(東急で活躍を続けたカルダン駆動の80形はこちら→東急世田谷線デハ80形改 カルダン駆動車)
1969年の東急玉川線廃止により1970年に譲り受け 600形として運用を開始しました。
導入当時、厳しい経営状況にあった江ノ電は 輸送力の増強にあたって不足する車両を中古車でもって増備することとしたのです。
しかしそれは簡単なことではありません。まずホームの高さが違います。導入にあたり 乗降ステップを撤去、客用扉下端部は切り上げられました。あわせて運転台直後の客用扉を370 mm後方へ移設しています。連結面の運転台についてはこれを撤去し客室化しました。
加えて 江ノ電と世田谷線の軌間は違います。導入に際しては台車交換は実施せず軌間を1,372 mmから1,067 mmにダウンサイジングしました。
その結果、モータを取り替えざるを得なくなり 601には100形の、602には電動貨車の、603.604については東急車両手持ちのもので何とかしています。
しかしながら1974年の藤沢駅高架化にあたっては出力が不足することとなり、江ノ電は602.604のモータを2個ずつ増設するという手で切り抜けました。
あわせて制御装置を東急由来の間接非自動(HL制御)から間接自動制御に変更しています。
前照灯を前面下部に移動してシールドビーム2灯化がなされイメージが大きく変わった600形ですが足回りが大変だったんです。
なお連接車ではなく連結車であったため4連での運行ができず、中途半端な存在となってしまいました。1990年廃止されています。
600形
←藤沢① Mc-Mc 鎌倉②→
デハ601+デハ602 ←デハ87+デハ88
デハ601+デハ602 ←デハ89+デハ90
参考文献 私鉄電車編成表83年版 では形式が「デハ600形」となっています。
600形(601+602 603+604) 1970年入籍
(もと1925(大正14)年 川崎車両製 玉川電気鉄道デハ20形→鋼体化し東急デハ80形)
13.920×2:2.310:3.970 (奇数)19.5+(偶数)21.7t 200名(64席)
台車:---大正14年蒲田車両製 モーター:37.3kw×2→×4
参考文献 :路面電車ガイドブック 誠文堂新光社1976年 ほか
601 1983年撮影

651 1989年撮影

参考:東急世田谷線 デハ80形 83F

東急世田谷線 デハ80形新造車 (81-86) 両数 6 1950年~ 日立.東横製
13.960×2.310×2.310 20.7 t 定員100 名 32 席
台車 TD-8 モーター HS-3502 74.6kw/h ×2 ツリカケ式
ブレーキ SME 参考文献 rp319 1976 撮影1983年:下高井戸
参考:世田谷区で静態保存されている601

廃車後、601は東京都世田谷区の宮坂区民センターで静態保存されています。
東急時代のグリーン塗装ですが 江ノ電在籍当時の車番「601」で客用扉なども江ノ電当時のままです。
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