加越能鉄道高岡軌道線デ7000形 7050番台 1961～2002年（2009年廃車）

高岡軌道線は1948年に富山地方鉄道が開業したもと伏木線（地鉄高岡 – 伏木港間）がルーツです。
1951年には米島口 – 新湊（現六渡寺）間が開業し射水線と接続、地鉄高岡 – 富山市内線との直通運転をスタート、富山地方鉄道ネットワークが完成しました。
しかしこのネットワークは富山新港の建設による1966年の射水線分断により早くも崩壊することとなります。
このことを見通して1959年に高岡軌道線（地鉄高岡 – 新湊間）は加越能鉄道（1950年設立）に譲渡されました。
この時点で活躍していたのは地鉄デ5010形でうち5021～5026が加越能鉄道に譲渡され射水線、富山市内線との直通運転を継続しています。

しかしデ5010形は鉄道線車両と同様の高床車です。
加越能鉄道は高岡軌道線により適合した市内線用の車両を自社発注します。これがデ7000形です。
1958年から富山地方鉄道富山市内線に投入されていたデ7000形と同タイプの電車を導入します。
間接非自動制御のツリカケ駆動車でモータの出力も50kw×2。
車体のサイズもほぼ同じの日車製路面電車です。
違いは扉の配置で地鉄のデ7000形は前中扉ですが加越能鉄道では前後扉としています。
窓の配置が変則的になっているところにご注目を！

形式は地鉄と同じデ7000形です。
ただし導入時はまだ富山地方鉄道富山市内線と直通運転していましたので重複を避け7050番台となりました。
1971年にワンマン化。
デ7060形やデ7070形と共に2002年設立の万葉線の主力車両としても活躍しました。
2009年に廃車されました。