新幹線における食堂車の営業は1975年の山陽新幹線博多開業に合わせて開始されました。
食堂車となる36形はH1編成からH96編成まですべてのひかり編成に組み込むため1974年に74両、1975年に22両の合計96両が製造されました。
一時にこれほど大量の食堂車が製造されたというのは驚きです。
36形は在来線とは違って山側に廊下がある全室食堂車です。
巨大な水タンクを設置したため 空気圧縮機などの機器を27形に振り分けて搭載しています。
また電子レンジを搭載する36形のために電動発電機も大容量のものを27形に搭載しています。
したがって36形は27形なしには機能しないのです。ただしペアは頻繁に取り替えられています。
0番台は96ユニット製造されましたが1000番台は1977年に1001 – 1003の3ユニットが製造されたのみです。
1001.2はJR東海 1003はJR西日本に承継されました。
JR西日本では1992~94年に27形のシートピッチを拡大した改造車を登場させています。
0番台が種車となるのが27-3030番台。3031~39 ex36.37
1000番台が種車となるのは27-5030番台です。5031のみ
なお2000番台は存在しません。
36形0番台(山側:廊下側) 36-1 JR西日本:H42編成⑧
1974年製 H42→JR西日本に 1988年NH16に組み替え 27-24とペアに。
1990年NH23に組み替え 1998.5廃止
27形0番台(山側) 27-1 JR西日本:H42編成⑦
1974年製 H42→JR西日本に 1988年36-1がNH16に組み替えられたため 36-56とペアに。
1992年:27-3031に改造 NH82に組み込み ペアは36-56のまま 1998年10月廃止。
36形0番台(海側:食堂 キッチン側) 36-95 JR東海:H95編成⑧
1976年製 H95→JR東海に 1993年登録抹消
27形0番台(海側) 27-95 JR東海:H95編成⑦
1976年製 H95→JR東海に 1993年登録抹消
36形0番台(山側:廊下側) 36-1003 JR西日本:N99編成⑧
1976年製 N99→JR西日本に 1991年NH21に組み替え ペアはかわらず。
1995年NH88に組み替え ペアは27-8に 1998.7廃止
27形1000番台(山側) 27-1003 JR西日本:N99編成⑦
1976年製 N99→JR西日本に 1991年NH21に組み替え 1993年27-5031に改造。ペアはかわらず。
1995年にペアを36-69に変更 1998.10廃止。
36形食堂車の最後
新幹線の体面を保つべく100系新幹線にも食堂車は導入されましたが、100系X編成が増備されるとともに36形食堂車の引退が始まります。
早いものは11年の命だったということになります。
1995年1月の阪神大震災により食堂車の営業は休止されてしまいました。
4月8日には全線復旧したものの、36形にはもはや誰の姿もありませんでした。
なお最後の36形(36-84)が廃車されたのは1999年10月です。
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