車両番号
国鉄時代、車番には1両1両のいろんな意味が込められていました。
例えば オハフ33形2000番台なら「オ」は車体重量を示し、機関車がその路線で当該車両を何両編成できるかを判断する材料となりました。
「ハ」は普通車であるということですね。これは今なお電車でも用いられています。
「フ」は車掌室付きということでいざというときブレーキをかけるという意味です。
これもまた編成上欠かせないものです。
また2000番台は電気暖房装備車ということで蒸気発生装置を持たない電気機関車が牽引する際には欠かせないチェック項目でした。
編成番号
列車の主役が客車から電車に移り変わり、電動機を持つもの待たないもの、運転台を持つもの持たないものがが現れ これを1セットで使用するようになりました。
つまり切り離しては使えない編成単位が重要な要素となってゆくのです。
そこで運用上欠かせないものとなるのが編成番号です。
とりわけJR以降、それぞれの現場の意向を反映して 車両基地単位で編成番号が付与されてゆきます。
例えば、新潟地区の上沼垂運転区ではN編成、L編成、S編成と区分されます。
N編成は3連(Normal)S編成は2連(Short)L編成4連以上(Long)というわけです。
JR九州では系列ごとにP編成なら811系、D編成なら813系となります。
JR北海道における編成番号
JR北海道でも同様、711系ならS編成、721系ならF編成です。
それだけではありません。JR北海道ではM車の車番を編成番号としているのです。
711系の電動車モハ711の車番がモハ711-101ならばS101編成です。
岩見沢側のクハは-201ですが下一桁は統一されています。
それに保守点検上、要となるのは電動車ですからこれはリーズナブルです。
3連固定の711系ならこれで問題はないでしょう。
1988年 721系デビュー
721系は新生JR北海道の旗手となる近郊形交流電車です。
0番台は2M1Tの3連が基本となるサイリスタ連続位相制御車で電動車はMMユニット。
制御装置は一つです。
クモハ+モハですから車番は重複しません。そのまま編成番号として使えます。
1992年① 6連固定編成登場
6連固定が登場します。電動ユニットは2組になります。
そこで小樽側-22と岩見沢側-23に合わせ、F22+F23としました。
(F22(3連)の使用開始は1991.10。6連での使用開始は1992.7.1)
しかし岩見沢側のモハ721-は22でありながら編成番号はF23なのです。
やはりこれは不都合ということで、以後の増備車6連(1992.6製)では小樽側を200番台、岩見沢側を100番台とし下一桁を統一し かつ6連とわかるようにしました。(F201-101~F203-103)
この時F22+F23もF204-104に改番しておけば一目で6連とわかるのでよかったと思うのですがそのままでした。
(これはのちVVVF化されたときにF3222+3123に改番されます)
1992年② 1000番台 VVVFインバータ制御車
1992年にはもう一つ大きな変化がありました。
721系がVVVFインバータ制御車となったのです。
制御器だけではありません。2M1T編成が1M2T 編成になっっています。
私なんかはこれを723系にしたらよかったと思っているのですが、車体の方が同じだったこともあってそうはなりませんでした。
そしてVVVFインバータ制御車は1000番台と区別されることになります。
100の位が0、すなわち3連です。F1001 ~09が製造されました。
F1100+F1200はありません。すべて3連固定です。
92年7月の新千歳空港駅開業にむけ着々と事は進んでいきます。
2001年 130km/h化
130km/h化にあたっては まず6連(F100+F200:01~03)が対象になりました。
+3000しています。F3100+F3200:01~03となりました。
6連といえばF22+F23もそうでした。
この時F3204-3104に改番するチャンスだったと思うのですがこれまたスルーされました。
続けて130km/h化は3連にも、F15~21が対象となりF3015~3021と改番されます。
2000年デビューのUシート車も拡充したいところです。次の一手は6連化です。
2003年 1000番台も6連化
3連だったF1001~09を単純に連結するのなら、運転台付きの先頭車が無駄になってしまいます。
そこでこれを活用するため編成から抜き取り、そこに新造の③④号車となるサハ721-4100と4200を組み込みました。
既存の①②⑤⑥号車も+3000しF4100+F4200番台編成×4の登場です。
なおF4101+4201の種車はF1003+F1004です。
抜き取られたTcも当然有効利用します。新造の②~⑤を組み込み6連に仕立てました。
これがF5100+F5200番台編成となります。
なお3連が9編成つまり奇数しかなかったのでF1009編成は6連のままです。
加えてF5100+F5200番台編成は3編成しか作られませんでした。
よって新造②号車のみ加えたF5001(3連)も登場しています。
2010年 F2107編成登場
さて2010年にF2107編成なるものが登場しています。
編成をチェックすると 岩見沢方からクハ721-2107+モハ721-2107+クハ721-2207の3連となります。
クハ-モハ-クハ ですからVVVFインバータ制御車編成です。ならば1000番台となるはずですよね。
でも721系初の2000番台です。それも2001ではなく2107。
100番台ですから200番台と組んで6連のはずなのですが3連?
加えて01~06は存在しません。一体何者なのか?
ここでもう一度編成表を見かえしてみると
サイリスタ連続位相制御車グループ=0番台のF1~14編成にF7が見当たりません。
実はこれF7編成をVVVFインバータ制御仕様に改造した編成だったのです。
2010年当時、1000番台は6連化されF4100+F4200あるいはF5100+F5200に再編されています。
3連で再編されたF5001のほか6連化されなかったF1009がいるとはいえF1007は空いています。
でも改造車に1000番台は使えなかったのでしょう。
ではF2007でもいいではないかと思うのですが、前述のF1009編成はクハ721-1009+モハ721-1009+クハ721-2009です。
F2007とすればクハ721-2007+モハ721-2007+クハ721-3007?
クハ721-3000番台は0番台の130km/h対応改造車に使われていています。
130km/h対応改造車でもないのに3000番台をつけるわけにはいかないですね。
ならば空いている6000番台:クハ721-6007+モハ721-6007+クハ721-7007?
というのはどうでしょう?新車でもありませんし、新たな用途があるわけでもない。
そんな大ごとにせずとも2000+100番台にしておけば…というところに落ち着いたのかも。
でも違和感があるなあ。現場の方々は気にならないのでしょうか。
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