「かがやき きらめき」JR西日本 クロ481-2200番台(珍車ギャラリー#430)

「かがやき きらめき」JR西日本 クロ481-2200番台(珍車ギャラリー#430)

北陸新幹線には 速達タイプの「かがやき」と北陸新幹線内各停の「はくたか」が設定されています。
「はくたか」はさておき「かがやき」という列車名が過去にもあったことをご存じでしょうか。
1997年3月に北越急行ほくほく線が開通し上越新幹線に接続する駅が越後湯沢となるまで、つまり特急「はくたか」がデビューするまで上越新幹線に接続する北陸本線直通の特急列車は「かがやき」だったのです。
1988年3月 に金沢 – 長岡間で 運行開始した当時。途中停車駅は高岡、富山、直江津のみ。
ヘッドマークには「スーパーかがやき」と表記されました。
さて同じ 1988年3月。 東海道新幹線接続列車「きらめき」も金沢 – 米原間にデビューしています。
停車駅は福井のみ。ヘッドマークには「スーパーきらめき」と表記されました。
スーパーと銘打ったのは新幹線接続による速達性をアピールするためです。
停車駅からしてそうですが ターゲットはビジネス需要です。
全車モノクラスの座席指定特急としました。
ヘッドマークだけスーパーというわけにはいきません。
金沢運転所の485系をリニューアルし「ハイグレード車」としました。
座席を大型化し背面に大型テーブルを設置、シートピッチも1,010 mmと 拡大しました。
(窓割は従来のままのため座席配置と窓割が一致しない)

 

485系かかやき、きらめき第1編成①  クハ481-224 特急スーパーかがやき

JR西日本 485系 4連、かがやき、きらめき用 「ハイグレード車」
←長岡④               ①米原→
1:クハ481_229+モハ485_217/モハ484_319+クハ481_224 所属 金沢運転所
参照:JR編成表88年夏版 撮影

「かがやき」「きらめき」ともに4両編成。共通運用ということですね。
ともに1992年3月よりグリーン車を増結、6連(S編成)に増強しました。
クロ480-2301・クロ481-2201・2300番台などのTcを改造したグリーン車を組込みました。

485系かがやき *S5編成① クロ481-2201 撮影場所:長岡

JR西日本 485系 S1~5編成 6連、かがやき、きらめき用  所属 金沢運転所
←長岡⑥                      ①米原→
S1:クハ481_317+モハ485_225/モハ484-604+モハ485_238/モハ484_335+クロ481_2301
S3:クハ481_306+モハ485_252/モハ484-611+モハ485_223/モハ484_325+クロ481_2303
S5:クハ481_229+モハ485/484-1027+モハ485_217/モハ484_319+クロ481_2201
クロ481-2200番台はクハ481-200番台を改造 クロ481-2300番台はクハ481-300番台を改造
参照:JR編成表93年冬版  撮影場所:金沢

需要があり順調に伸びていったからこのように増強されたのだと思われます。
今回の珍車クロ481-2201はその証人であるといえるでしょう。

この成果は「はくたか」に引き継がれてゆきました。
しかしこの時、同時に「きらめき」もなくなり「加越」「しらさぎ」に統合されてしまうのです。
このことは東海道新幹線接続の速達特急が消えてしまったと言うことですね。
なぜでしょう。
それはJR西日本にとって「きらめき」がおいしい存在ではなかったからだと私は思っています。
東海道新幹線はJR東海のものです。
大阪から米原までの稼ぎをJR東海に奪われ新幹線接続割引で特急料金まで削られてしまうのです。

北陸新幹線の延伸が今話題となっています。
JR西日本が米原ルートに難色を示すのはこの点にあると思われます。

次回、北陸新幹線の延伸について私の意見を述べさせていただきたいと思っております。

→→緊急提言「北陸新幹線を10年で延伸させる近江ルート」

 

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