12系客車は北海道を除く全国に配属された急行用座席客車です。
国鉄は1986年11月に急行「かいもん」「日南」の指定席(オハ12形5両)に廃車発生品のリクライニングシートを転用していました。
JR九州はこれらの自由席車に対しリクライニングシート化すすめ、1989年までに完了しています。
JR九州に継承された12系客車はオハ12形が34両、スハフ12形が18両、オハフ13形が9両の計61両。
うち、オハ12形10両、スハフ12形12両、オハフ13形3両の計25両がグレードアップされました。
1993年に急行「かいもん」「日南」は特急に格上げ、12系は臨時列車や普通列車に転用されました。
2001年に全廃されています。
12系座席客車 急行「かいもん」「日南」リクライニングシート付き
スハフ12形0番台 スハフ12-63 急行「かいもん」
撮影:博多
オハ12形0番台 オハ12-219 急行「日南」
撮影:西鹿児島
12系客車とは
12系客車は北海道を除く全国に配属された急行用座席客車です。
1969~78年に 新潟鉄工所・富士重工業・日本車輌 で603両製造されました。
国鉄初の自動ドア客車で空気ばね台車(TR217)を採用し乗り心地も改善しました。
またCL形応荷重機構付自動ブレーキ装置を採用することで110km/h運転が可能となるなど客車列車のイメージを刷新しました。
定期急行列車にも使用されましたが 元来波動輸送用として設計されたことから、寝台車・グリーン車・食堂車はありません。
(オハネフ12形という寝台車が存在しますがこれはナハネフ10形の改造車で10系客車の一族です)
よってオリジナル車のラインナップはシンプルに3形式です。
オハ12形:定員88の基本形式(1 – 374 JR九州には34両継承)
スハフ12形:定員80の緩急車(1-90、101-163 JR九州には18両継承)。
サービス用電源エンジンを搭載、当初自車を含む5両給電でした。
スハフ12形100番台では電源用エンジンの出力をUPし6両給電に。
オハフ13形:定員80の緩急車(1 – 76 JR九州には9両継承)
こちらは発電セットを搭載していません。
*あとJR九州にはイベント用のオロ12形が12両。スロフ12形が6両在籍しました。
冷房車であるのにもかかわらず 車庫で昼寝をしていた姿が目立つ残念な系列でもありました。
2024年現在、JR西日本とJR東日本のみに在籍します。
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